柳川の川下りで風情を堪能しよう！観光スポットや名物も紹介！
福岡県の南部に位置する柳川市は、福岡県屈指の観光名所です。市内には、水を流すために土地を掘ってつくられた水路の「掘割」が張り巡らされており「どんこ舟」と呼ばれる舟に乗って川下りが楽しめます。
この記事では、柳川の川下りについて紹介します。どんこ舟で船頭の説明を聞きながら四季折々の景観を楽しんだり、柳川でおすすめのグルメを食べたりできる柳川の魅力を解説します。おすすめの観光スポットもあわせて紹介するので、ぜひご覧ください。
柳川の川下りとは
福岡県南部にある柳川市は、戦国から江戸時代にかけ城下町として栄えた街です。柳川には網目状に走る水路「割堀」があり、農業用水や生活用水に活用され、長く柳川の人々の暮らしを守ってきました。
そんな柳川の掘割では、川下りが観光の目玉となっています。柳川名物の川下りとはどのようなものなのかを紹介します。
川下りの歴史
川下りが始まったのは、昭和29年に公開された映画「からたちの花」がきっかけです。柳川出身の詩人「北原白秋」の少年時代を描いた作品で、劇中に出てきた川遊びが注目を集めました。
そこで柳川市は、川遊びをヒントに川下りを考案しました。川遊びに使っていたどんこ舟に客を乗せ、川下り観光を始めたのが始まりです。現在では、西鉄柳川駅近くの乗り場から柳川藩主立花邸御花までを巡る内堀コースを中心に、さまざまなコースを時間や都合に合わせて選べる点も魅力となっています。
季節ごとの川下りの楽しみ方
柳川で季節ごとに川下りを楽しむには、その時期にもっとも美しい景色を堪能することがポイントです。柳川の四季折々の風景は、それぞれ異なる魅力を持っており、訪れるたびに新たな発見があります。
春には、川沿いの桜や菜の花の美しい景観がおすすめで、初夏にはハナショウブの群生地を巡るのがよいでしょう。緑豊かな木々が涼しげな影を川面に映します。秋は紅葉が見頃で、色鮮やかな景色を眺めながらの川下りが楽しめます。
冬には、寒さをしのぐためにこたつ船がおすすめです。船の中には暖かいこたつが用意されており、寒さを感じることなく川下りを楽しめます。ときには、雪化粧した静かな風景が訪れる人々を魅了します。
季節ごとに異なる風景を楽しむことで、柳川の魅力を存分に堪能できます。どの季節に訪れても、必ず素晴らしい景色と新たな発見が待っているでしょう。
船頭のガイド
どんこ舟の川下りでは、船頭によるガイドが観光客を楽しませています。船頭の年代は20〜80代までとキャリアも幅広く、若い船頭のなかには「八艘飛び」というパフォーマンスで沸かせる人もいるのです。
また、船頭の舟歌も川下りの醍醐味です。船頭の歌にはそれぞれ「持ち歌」があり、北原白秋の童謡「ふるさと」や「柳川おだん節」などの柳川にちなんだものや演歌を歌う船頭もいます。どんな船頭に当たるのかも楽しみのひとつです。
柳川名物を堪能
柳川には、全国的にも知られている地元グルメが数多くあります。なかでも有名なのは、うなぎや柳川鍋などです。スイーツやおすすめのお土産とともに紹介します。
名物「うなぎのせいろ蒸し」
柳川は「うなぎのせいろ蒸し」発祥の地として知られています。九州のあまいしょう油を使ったたれをかけたご飯の上に、うなぎのかば焼きと錦糸卵を乗せてせいろで蒸した料理です。
うなぎの香ばしさと、旨味が染み込んだご飯が相性ピッタリで贅沢な味わいです。柳川を代表するグルメなので、ぜひ食べてみてください。
郷土料理「柳川鍋」
どじょうを丁寧に下処理し、ごぼうやしいたけなどと一緒に煮込んで卵でとじたものが「柳川鍋」です。柳川では古くからうなぎやどじょうを食べる風習があり、滋養が高く値段も手ごろなどじょうは庶民に親しまれてきました。
あま辛い味付けで、素朴なところが柳川鍋の魅力です。春から初夏がどじょうの旬なので、この時期に柳川を訪れる人はぜひ味わってみてください。
有明海の珍味
有明海では数多くの魚介類が生息していますが、あまり聞きなれない珍しい魚が多く水揚げされています。ムツゴロウやクツゾコ、ワラスボ、タイラギ、メカジャなど、どれも風変わりな魚介類ばかりです。
タイラギを加工した貝柱、有明海の固有種ワラスボの干物など、柳川ならではの珍味として知られています。なかでも有明海の人気者「ムツゴロウ」の出汁をベースにした「ムツゴロウラーメン」は、柳川を代表する土産品です。
地元のスイーツとお土産
柳川には、地元の人々に愛されるスイーツが数多くあります。種類豊富なタルト専門店やマロンパイが絶品な焼き菓子店、フルーツたっぷりのタルトなど、柳川でしか味わえないスイーツが豊富です。
とくに、地元の食材を使ったジェラートや柳川あまおういちごのパフェなど、地元の特産品を使用したスイーツがおすすめです。
お土産には、やわらかい食感が特徴の「有明のり」や、有明のりを佃煮にしたものなどが人気となっています。また「さげもん」はお土産に最適な雛飾りです。うさぎや鶴、宝袋などを模した布の小物と、柳川まりを糸に通して吊るす飾り物で、華やかで縁起がよいため、喜ばれるでしょう。
柳川の観光スポット
川下りを楽しんだあとは、柳川で人気の観光スポットに足を運んでみてはいかがでしょうか。ここからは、柳川でぜひ行っておきたい観光名所を4つ紹介します。
柳川藩主立花邸 御花
「柳川藩主立花邸 御花」は、江戸時代に柳川藩主であった大名「立花家」のお屋敷です。7,000坪もの広大な敷地を誇り「立花氏庭園」として国の名勝に指定されています。
現在残っている伯爵邸は、明治43年（1910年）に立花家14代当主である立花寛治伯爵によって建てられたものです。100年前の姿を残しており、庭園「松濤園（しょうとうえん）」とともに歴史を感じられる場所でもあります。
北原白秋生家記念館
明治から昭和初期に活躍した詩人・北原白秋の生家が柳川にあります。明治に建てられた白秋の生家は、福岡県の指定史跡となっており、国が指定する名勝「水郷柳河（すいきょうやながわ）」のひとつにも数えられています。
生家の奥に建てられた「白秋記念館」は、柳川の歴史や文化、ゆかりのある人物などについて紹介する資料館です。2階では、白秋の生涯や白秋直筆の原稿などの貴重な資料が展示されています。ビデオシアターで柳川祭りなどの映像を見られるため、柳川の文化についても学べるでしょう。
三柱神社
三柱神社（みはしらじんじゃ）は、初代柳川藩主である立花宗茂公、妻の誾千代（ぎんちよ）、養父の立花道雪を祀った神社です。
宗茂公は関ヶ原の戦いで柳川を退去することになりました。しかし、のちに功績が認められ、再び柳川藩主に返り咲いたというエピソードがあります。
元の領地に戻れたのは、数多くの大名のなかでも宗茂公だけだったため「復活の神様」として崇敬されています。柳川を代表するパワースポットですので、ぜひ訪れてみてください。
からたち文人の足湯
平成19年にオープンした「からたち文人の足湯」は、70人もの人が同時につかれる広々とした足湯です。北原白秋、檀一雄、長谷健といった柳川にゆかりのある文人たちの写真や作品を紹介したパネルが展示されています。
天然の柳川温泉を使った足湯であり、冷え性や疲労回復、神経痛などに効果があるとされています。のんびりと足湯につかりながら、柳川の文人たちに思いをはせるのもよいのではないでしょうか。
柳川観光にはレンタカーが便利
近年では新幹線などを使って観光地まで行き、現地でレンタカーを借りる旅行者が増えています。柳川の観光にはレンタカーがおすすめです。
ここからは、レンタカーで巡る柳川観光のメリットやおすすめのドライブコースについて紹介します。柳川観光を考えている方は、レンタカーの利用も検討してみてください。
レンタカーで巡る柳川観光のメリット
柳川で川下りを楽しんだあとは、少し足を延ばしておいしいグルメを食べに行きましょう。うなぎのせいろ蒸しや柳川鍋が味わえるお店など、たくさんの観光スポットがあります。
観光地をたくさん巡りたい方には、レンタカーの利用がおすすめです。レンタカーを利用する魅力は、自分の好きなタイミングで好きな場所に行けることです。旅行先までは新幹線などで移動し、現地ではレンタカーを使うことで、行動範囲を広げられます。
また、レンタカーにはナビがついていることが多いため、土地勘のない旅行先でも道に迷わず目的の観光スポットへ行けます。快適で安全な旅を楽しむためにも、レンタカーを活用してみましょう。
柳川周辺のドライブコース
九州各地から車でアクセスしやすい柳川には、レンタカーで訪れてみましょう。おすすめのドライブコースは「柳川むつごろうランド」から「有明海グルメ」のコースです。
柳川むつごろうランドは、有明海の干拓地で漁業体験ができる観光施設です。「くもで網」「ムツかけ」などの伝統的な漁法を体験し、有明海の珍しい魚を釣れます。
釣りや漁を楽しんだあとは「夜明茶屋」で有明海の海の幸を味わいましょう。甘露煮や粕漬けなどの地魚を使ったお土産を買えるのも魅力です。
柳川の駐車場情報
柳川には1時間無料の駐車場がいくつかあります。「市営白秋観光駐車場」は、北原白秋記念館から徒歩1分ほどの場所にあります。
「リパーク柳川稲荷町」は、川下りの船着き場付近にある駐車場です。立花邸御花、うなぎのせいろ蒸しの名店、北原白秋記念館などにも行きやすい場所です。
このほかにも、1日停めても最大770円の駐車場などがあります。観光スポットの近くに安価で利用しやすい駐車場が多いのが柳川の特徴です。
こちらの記事では、福岡の観光スポットについて解説しています。おすすめの人気グルメも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
柳川の川下りは、美しい景色や風情を楽しむだけでなく、四季の移ろいと文化の融合を体験できるのが魅力です。船頭の話を聞きながら川を下る体験は非常に貴重です。ぜひ、日本の古きよき風情を感じてみてください。
川下りを楽しんだあとは、車で柳川市内をドライブしたり、地元のグルメを堪能したりするのもおすすめです。
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